内容紹介

古典的なヒエラルキーから最新のネットワークへ至る現代企業のマネジメント理論の刷新をわかりやすく解説。ソーシャル・ネットワークの視点からの組織とマネジメント実践入門。

経済社会学や経営学における組織論および経営戦略の理論的系譜に社会ネットワーク分析を位置づけ,さまざまなネットワークに関する概念を多くのマネジメント実務のケースに応用しながら論じていく。従来イメージされてきたヒエラルキー型のフォーマルな組織から,ソーシャル・ネットワークでの「評判」や「共感」を重視し,インフォーマルなつながりを志向するマネジメントの意味と重要性を説く。コミュニケーションを活性化させイノベーションを生み出す組織のデザインなど、現代のマネジメントに必要な組織観の変化を平易な言葉で論じていく。

はしがきより
本書の視点は,マックス・ウェーバーのいう資本主義の合理精神や組織としての「官僚制」の理論とは異なり,企業とは指揮命令系統を基本としたフォーマルな組織であるのと同時に,さまざまなインフォーマルな人間関係としてのソーシャル・ネットワークであり,ある種の人のコミュニティであるというものです。本書では,「企業」という存在を人のネットワークの視点で考え,企業のマネジメントについて,組織とネットワークに関連するいろいろな概念や理論,そして,それらのマネジメント実務への応用の可能性を説明しています。